沖縄・東京・そしてニューヨーク

このパーティはHuman Rights Campaign（HRC）というNPOの主催で毎年開かれます。
活動の目的はゲイ、レズビアン、トランスジェンダーの人々の人権の保護。
こういったパーティの事をGala（ガーラ）と呼びます。
このガーラは活動資金を集めるためのもので、ガーラチケットの利益や、
サイレント・オークションで集まった利益を活動資金に充てています。
ニューヨーク・ガーラの参加人数はざっと見積もっても1,500人くらいは
いたかと思われます。広いボールルームがいっぱいでした。



このガーラに参加したのは、HRCの活動に賛同するという気持ちもあったのですが、映画『ブロークバック・マウンテン』の監督、アン・リー氏が出席するという情報を仕入れたからです。HRCのEquality Awardという、人権保護活動の功績をたたえる賞を受賞するために出席なされました。オフィシャルな写真はこちらからどうぞ→Greater New York Gala Dinner

アン・リー氏はいたって物静かな方で、とても緊張されている様でした。「大きな映画賞などには何度も参加したけど、こういう形で受賞を受けると緊張します。僕は、人権活動家でもないし、自分の主張を押し通すのも得意じゃないんです。人を感動させたり泣かせたりする事は出来るけど、怒らせたり不愉快にさせたりする事は嫌なんです。ただ僕は映画を通して、男と男が愛し合う事は別にそれでいいのだという事を伝えたかっただけなんです。」と淡々とした口調で語ってました。（英語で”It is okay.”と言った彼の言葉には癒しがありました。）会場からはわれんばかりの拍手。感動しました。

サイレント・オークションってご存知ですか。こういう活動資金集め（Fund raising)の
ガーラではよく行われるのですが、寄付によって集まった商品を会場に展示し、
参加者がそこに用意されているオークション用の用紙に希望落札金額を記入します。
人気の商品は、次々と書き込む人がいますので、どんどん値段が上がります。
締め切りの時間に、一番高い値段を書き込んだ人が落札となります。
いわゆるオークションのセルフサービスです。　私も参加しました。
欲しかった商品のうち、ひとつは落札しましたが、ほとんどの物が市場価格よりも
高い値段で競り落とされていたので、ちょっと手が出ませんでした。
市場価格より高い金額を払っても、それが全て寄付となるのですよ。

なんといってもサイレント・オークションの目玉は映画『ブロークバック・マウンテン』でエニスとジャックが着用していたジャケット。他の衣装は同じ物を数点用意していたそうですが、ジャケットだけは一点物なんだそうです。市場価格は4,000ドル（約47万円）。

予想通り、値段はどんどん上がります。いきなり7,000ドル（約82万円）の値がつきます。その後、終了の１０分前にはなんと40,000ドル（約4百70万円）になっています。そこへ、一人の紳士がやって来て、42,000ドル（約4百90万円）と私の目の前で書き込みました。凄い事になってます。もう一度、５分前に戻ってみると、なんと43,000ドル（約5百万円）でございました。たぶん、この方が落札。もしかすると最後の最後でもっと値がつり上がったかもしれません。でも、アカデミー賞、最有力候補作品なのでもしかするとそれ以上の価値が出るのかもしれませんね。

アン・リー監督以外にも『ブロークバック・マウンテン』に出演していた女優アン・ハサウェイ、人気テレビドラマ『ロー・アンド・オーダー』のクリス・メロニーなど、豪華なメンバーが出席してました。他にはテレビ番組『queer eye for the straight guy』のカイアン君がお客様として来てました。すぐそばを通って行きましたよ。ドキドキ
彼はゲイなの。でも素敵。

残念ながら、私の大好きなジェイク・ギレンホール君はカリフォルニアで映画の撮影があり、授賞式に出席出来ませんでした。代わりにビデオレターを会場内の大型スクリーンで上映してました。いつ見ても素敵です。素晴らしい俳優さんですよね。

ホテルも豪華だったし、ディナーもとても美味しかったです。デザートのレモンムースには金箔までのっていました。すごいですね。急に参加を決めたので、 満席のためウェイティングリストに乗せてもらっての出席だったんですよ。というわけで、ニューヨークの社交界デビューを果たしました。