傘屋と草履屋の話

茶々

2005年12月25日 09:30

メリークリスマス!

やっぱり、クリスマスの朝は嬉しいです。

茶々の実家では、毎年、本物のもみの木のクリスマスツリーを飾ってました。
実は、私のおじさんはアメリカ人だったんです。とはいっても、
別に私がハーフとか言う事ではなく、たまたま、私のおばさんが
アメリカ人と結婚していたんです。それで、毎年、本物のもみの木を
買って来てくれてました。当時、学校のお友達で本物のもみの木の
クリスマスツリーを飾ってる子は誰もいなかったし、学校から帰ってくる時に、
窓越しにツリーが見えて、とってもご自慢だったんです。

クリスチャンになったのも、おじさんとおばさんの影響でした。
そんなわけで、クリスマスにはいまだに特別な思い入れがあるんです。


さて、クリスマスなので、何か心温まるお話をと思ったのですが、
ディケンズの『クリスマス・キャロル』などもいいんですけどね、
それは有名なお話なので、ちょっと違うお話を選んでみました。
クリスマスとは関係のないお話なんですけど、福音社から出版されてる
クリスチャンの子供向けの短編集『ベッド・タイム・ストーリーズ』
の中のお話です。
*うろ覚えなので、脚色を加えました。ご了承下さい。
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『傘屋と草履屋の話』

ある村に、ふたりの美しい姉妹がいました。
姉の名はキキ、妹の名はララといいました。
姉のキキは年頃になると、村一番の美人さんになり、
南通りの傘屋へ嫁いで行きました。

ふたりの母親は、キキはすばらしい傘屋の嫁になり
こんなめでたい事はないと喜んでおりました。

妹のララも、姉に負けるとも劣らない美しい娘に成長し、
翌年、東通りの草履屋へ嫁いで行きました。

また、その母親は、ララも立派な草履屋の嫁になり
よかった、よかったと言って喜んでおりました。

さて、それから数カ月後、村の人がふたりの母親を見かけると、
毎日、毎日、悲しい顔をして涙を浮かべておりました。
来る日も、来る日も、空を見上げては悲しそうに泣いています。

そこで、心配になった村人は、イエス様に母親の悩みを
聞いて下さるようお願いに行きます。その事を聞いたイエス様は、
さっそく母親の元へと向かいます。

イ:「村の者が心配しているが、毎日、なんで泣いているのだ?」
母:「イエス様、私は二人の娘がかわいそうでしようがありません。」
イ:「二人とも、立派な店へ嫁いで行ったではないか。」
母:「はい。ですが、今日は、こんなに晴れております。こんな晴れの日は、
   傘が全然売れません。キキがかわいそうです。そして、雨の日には、
   草履は全然売れません。ララが不憫でしょうがありません。」

それを聞いたイエス様は、にっこり大きく微笑んで、
イ:「そういう時は、晴れの日には、草履が売れる。雨の日には傘がよく売れると
   と考えればいいのだよ。何も毎日、泣いて暮らす必要などないのだ。」

いままで、悲しんでいた母親の顔に笑顔が戻り、それ以来、毎日、空を仰いでは
ああよかった、よかったと喜ぶようになりましたとさ。

おしまい。
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小学生の頃、ベッドの中で何度も何度も読み返しました。
この考え方って、俗に言う「ポジティブ ティンキング」ですよね。
私は、子供の頃にこの本に出会えて良かったなと思います。

皆さんも、沖縄の青空を見ながら、にっこり笑顔の人生を送って下さいね。
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