2005年11月28日

Sex and the City の検証(3)

Sex and the City の検証(3)
前回の検証から、しばらく間が空いてしまいました。ごめんなさい。
今回は、シャーロット ヨークを検証してみます。

4人の中では、一番『夢見る乙女』な彼女です。

HBOのオフィシャルサイトでは、シャーロットの事を
”複雑すぎるニューヨークのデートシーンの中で、清々しいくらい恋愛やロマンスに対して前向きな女性”と形容しています。

良家の子女に生まれた彼女は、高い理想を持っています。お金持ちで、ハンサムで、エリートで、しかも彼女を心から愛してくれる男性と、かわいい子供たちに囲まれた幸せな結婚生活を送ることが、彼女の夢、パーフェクトライフです。ピカピカ

彼女自身は、アートギャラリーに勤め、後に理想通りの彼、ドクター トレイ マクドゥガルと結婚のため、寿退職です。(ほら、そこのあなた、ため息と一緒によだれも出てますよ。ふいて、ふいて。) そう、世の中の女性、誰もが夢見ると思われる(未確認情報)、有閑マダムライフを手に入れるわけです。

Sex and the City の検証(3)


では、ここで問題です。ウーマンリブ、フェミニスト、女性の社会進出先進地域とおもわれるニューヨークにて、このような『たなぼた的な幸せを願う女性』が存在しうるのか?

はい、答えは...いるんですよ。しかも、いっぱい。

極秘情報ですが、マンハッタンには「ピックアップバー」が存在します。つまり軟派バーです。バーの名前ではありませんので、間違ってもイエローキャブの運転手に「ピックアップバーまで」なんて、言わないでくださいね。この、「ピックアップバー」ですが、たなぼた狙い系娘達は、群れをなしてお金持ち系が集まりそうなバーへ、週末ごと繰り出しては釣ってもらうのを待ってます。こういる光景って万国共通。ニューヨーカーは競争心の強い人が多いから、他よりも熾烈な戦いになると思われます。

しかし、我らがシャーロットはたなぼた娘たちとは、根本的に一線を画します。「純粋に本当の愛を信じてる」わけです。下心の固まりの彼女たちと一緒にしてはいけません。

Sex and the City の検証(3)トレイとの夢のような結婚生活のはずが、夫婦の間に次々と問題が起こります。その辺から、シャーロットはどんどん成長していきます。姑の干渉、セックスレス、不妊と、よほどパーフェクトとはほど遠い結婚生活。独身の私としては、「結婚するのが大変だと思ってたら、結婚した方が大変じゃん」と、ちょっとへこみ気味。個人的には、シャーロットの直面する問題の数々が、SATCの中で一番、現実味を帯びているかと思われます。苦労しながら、人間的に成長する彼女、いつみても応援したくなりますね。

そんなシャーロットですが、理想を貫き真実の愛を見つけます。トレイとは別れた後、ハリーと結ばれます。ハゲで、ガサツなハリーですが、シャーロットの本当の愛は、こんなところにあったんですね。めでたし、めでたし。

Sex and the City の検証(3)で、検証ですが、まず、彼女の外見。とってもかわいらしいです。私の知り合いのアメリカ人男性達からも、「かわいい」と評判が高いです。故ケネディー大統領の妻で、後に大富豪オナシス氏と再婚したジャッキーも、ブルネット(栗色の髪)でしたが、金髪よりブルネットの方が、『 貞淑な妻』というイメージで、妻にしたい女性の理想像のようです。じつは、コーポレート系のニューヨーク男性って、コンサバだったりします。なので、外見がシャーロットっぽい娘たちはたくさんいます。

さらに、アメリカは離婚大国。今や離婚率は50%以上です。つまり、初婚でずっと連れ添う確率の方が低いわけです。シャーロットのように、理想の相手と結婚しても、現実の幸せには結びつけられなかったカップルが多いのも事実。

最後に結ばれたハリーはユダヤ人なので、シャーロットはユダヤ教に改宗します。アメリカ人にとって、宗教ってとても大事なものです。結婚を機に改宗する女性がいないとは言いませんが、ユダヤ教に改宗した女性というのを、私はまだマンハッタンでは聞いた事ないんです。改宗って、家族を巻き込んでの大騒ぎだから、シャーロットのファミリーには絶対大問題のはず。なぜ、何の反対もないの? その辺は、制作上の都合で無視されたと思われます。

さらに突っ込むと、離婚の際、トレイは気前よく、パークアベニューのアパートをシャーロットにあげます。こんなことは『絶対に、あり得ない』といえます。アメリカでは「離婚成金」の女性たちがいて、離婚するごとに資産を殖やしていきます。離婚歴3回でコネチカットの大豪邸に住んでいる60代女性の話を聞いたことがあります。でも、そういう人たちは、結婚時に「財産の半分を相続する権利」を確立してるわけです。男性側は、泣く泣く財産を与えます。それが怖くて、なかなか結婚に踏み切れないアメリカ人男性も多いのです。シャーロットはマクドゥガル家と財産分与に関する協定を結婚前にかわしてるので、パークアベニューのアパートの権利は彼女にはないはずです。あのアパートだったら、2、3億円の価値はあるはず。そんな財産を何の見返りもなくあげるっていうのは、現実のニューヨークでは『絶対に、あり得ない』と思います。逆に、何も与えずに追い出すって言う話は聞いたことがあります。こわー。

では、結論。改宗問題、アパート問題は納得いきませんが、シャーロットはずばり『実在する』。しかも高い確率で。

これまでの検証も見てみたい方は、こちらをクリック
Sex and the City の検証(1)Mr. Big
Sex and the City の検証(2)サマンサ ジョーンズ




同じカテゴリー(Sex and the City)の記事
Sex and the City 2
Sex and the City 2(2010-05-16 16:16)

Sex and the City 予告編
Sex and the City 予告編(2008-03-01 12:53)

Sex and the City 映画版
Sex and the City 映画版(2007-09-29 14:12)


この記事へのコメント
>コーポレート系のニューヨーク男性って、コンサバだったりします。
なんか妙に納得!!でも。シャーロットってある意味四人の中で一番ぶっ飛んでいたと思います。そこがスゴく可愛くて大好き!いっぱい泣かされました。
Posted by zoe at 2005年11月29日 10:19
なんか、お嬢様だけど、人間的な人。離婚を経験して、いい女になった感じ。
Posted by 茶々 at 2005年11月29日 12:30
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。